ジュネーブの旅行・観光ガイド

YOUR GUIDE TO GENÈVE, SWITZERLAND

ジュネーブ(Genève)はスイス西部・フランス国境に面した都市で、スイス第2の都市。

フランス語圏の中心的存在で、ジュネーブ州の州都でもあります。国際連合欧州本部があることもあり、外国人の姿が特に多い街で、在留日本人も数多くいます。

街のシンボルは白鳥たちが優雅に浮かぶレマン湖と、高さ140mにも及ぶ大噴水「ジェ・ドー」(Jet d'eau)
夏になるとレマン湖沿いの公園にはワインを片手に多くの人が繰り出し、湖に飛び込む姿もよく見かけます。

公用語はフランス語(スイス・ロマンド)で、駅やホテルなどでは英語もよく通じますが、タクシーやバスの運転手、商店などではフランス語オンリーの場合も多いのでご注意を。

(街名表記が英語「Geneva ジェニーヴァ」、ドイツ語「Genf ゲンフ」、イタリア語「Ginevra ジネーヴラ」と変化します)

ジュネーブの基礎データ
基礎自治体
Gemeinde/Commune/Comune
ジュネーブ
Genève
所属州
Kanton/Canton/Cantone
ジュネーブ州
Canton Genève
言語
Sprache/Langue/Lingua
フランス語(スイスロマンド)
郵便番号
Postleitzahl/Code postal/Codice Postale
1200
標高
Höhe/Altitude/Altitudine
375m
人口
Einwohner/Population/Abitanti
199,000人(2016年)
行政ウェブサイト ville-geneve.ch

ジュネーブへのアクセス・交通

ジュネーブ・コワントラン国際空港

ジュネーブ・コワントラン国際空港
Aéroport Internationale de Genève-Cointrin

ジュネーブ・コワントラン国際空港は市街地からすぐのところにあり、スイス国鉄(CFF)、バス(市内からはTPGトロリーバス10番など)で10分〜15分程度とアクセス抜群。

日本からの直行便は2000年頃廃止されたものの、チューリッヒへのシャトル便やヨーロッパ域内便は充実しています。空港敷地の一部はフランス領内で、フランスへの便は通常とは別の出発・到着ゲートがあり、ほぼ国内線のような扱いがなされているのも特徴です。

隣接して鉄道駅(ジュネーブ空港駅 Genève-Aéroport)もあり、チューリッヒ方面へのインターシティなどが発着しています。(空港駅発の列車は全て中央駅であるコルナヴァン駅に停車します。)

ジュネーブ・コルナヴァン駅

ジュネーブ・コルナヴァン駅
Gare CFF de Genève-Cornavin

鉄道駅は市街地にいくつかありますが、中央駅は「コルナヴァン駅 Gare CFF de Cornavin」の名称で呼ばれていて、バスなどの行き先表示や地図でもCornavinと表示されます。

発着する列車の本数も多く、チューリッヒ、ザンクトガレン方面への幹線を走るインターシティや、イタリア・ミラノ行きユーロシティ(旧チザルピーノ)、フランス・パリ行きTGV、バルセロナ行き夜行列車なども発着します。

その他、フランス国鉄(SNCF)管轄の駅でエヴィアン・レ・バン、アヌシー方面への列車が発着するオーヴィーヴ駅(Gare des Eaux-Vives)があります。

各地からの所要時間は最速で、チューリッヒ中央駅から2時間42分、ベルンから1時間41分、バーゼルSBB駅から2時間43分、ローザンヌから33分、ミラノ中央駅から3時間53分、パリ・リヨン駅から3時間25分(スイス国内はいずれも乗り換えなしのIC/ICN利用、ミラノ中央駅は旧チザルピーノのEC、パリはTGVをそれぞれ利用した場合)。

ジュネーブ・バスターミナル

ジュネーブ・バスターミナル
Gare Routière de Genève

コルナヴァン駅とモンブラン橋の間、中央郵便局や英国教会の近くにあり、主に国際便のバスが発着しています。

スイス国内の移動で使うことはありませんが、シャモニー、エヴィアン、アヌシーなどジュネーブから日帰り圏内のフランス各地や、パリ、バルセロナ、ローマ、東欧各地などへの便があり、時間はかかっても安く移動したいという旅行者で賑わっています。

マイバス社はじめ、ジュネーブ発着シャモニー・モンブラン1日ツアーの集合・解散場所もここ。

ジュネーブの市内交通

ジュネーブのトラム

ジュネーブの市内交通はTPG(Transports publics genevois)が運行するバス、トラム(路面電車)が主体。

路線も多く、市街地内はバス・トラムで行けない場所は無いほど充実していて時刻表もかなり正確。料金はゾーン制・時間制の併用で、チケットは停留所の自動販売機、「Point de Vente UNIRESO」のステッカーのある窓口、もしくは路線によっては運転手から直接(停留所に自動販売機の設置がない路線のみ)で購入可能。

主なチケット・パス類

ジュネーブ・トランスポートカード
チケット・パスの種類 有効期間 有効範囲 料金
Geneva Transport Card 宿泊期間中 ジュネーブ州内(ZONE10) 無料
Saut de puce 時間制限なし バス・トラム3停留所分まで CHF2.00
Tout Geneve 60分 ジュネーブ州内(ZONE10) CHF3.00
Day Card 終日 ジュネーブ州内(ZONE10) CHF10.00
Day Card from 9AM 午前9時以降〜終日 ジュネーブ州内(ZONE10) CHF8.00

「Geneva Transport Card」は宿泊ホテルのフロントで受け取り可能です。チェックインの際に渡されることが殆どですが、稀に忘れていることもあるので聞いてみましょう。

それ以外の通常チケットはバス停の自動販売機で購入可能で、一部バスでは車内での購入も可能。有効なチケットを持たずに乗車した場合、抜き打ち検札で見つかると理由の如何を問わず罰金対象となります。

ジュネーブの主な見どころ

ジュネーブの町はコンパクトにまとまっているので基本的には徒歩で観光してまわることが可能。

ジュネーブ市内に宿泊すると、滞在中のバス・トラム・船・スイス国鉄の指定範囲内(TPGマップのゾーン10内)の利用が無料となる「ジュネーブ・トランスポートカード Geneva Transport Card」がもらえるので、バスやトラムをうまく使って観光するのがオススメ。

大噴水(ジェ・ドー)
Jet d'eau

大噴水(ジェ・ドー)

レマン湖の水を吸い上げて勢い良く大空へ放っている大噴水(ジェ・ドー)はまさにジュネーブのシンボル。

春〜秋はほぼ毎日、冬場は日中のみ、天候条件が良ければ吹き上げられています。イギリス公園側から噴水の根元までコンクリート桟橋のような細い場所を通って行くことができますが、ほぼ確実にびしょ濡れになりますのでご注意を。

バス2番・6番「リュ・ド・ラック Rue de Lac」が最寄りですが、この2系統と3番・7番・8番・9番・10番・25番などが停車する「メトロポール Métropole」からも歩いてすぐ。

花時計
L'Horloge Fleurie

花時計

モンブラン橋のたもと、イギリス公園(Jardin Anglais)にある直径2メートルほどの花時計。

大噴水とならんでジュネーブのシンボル的存在で、いつも記念撮影をする旅行者の姿が絶えない場所。湖沿いのプロムナード・デュ・ラック(Promenade du Lac)を散歩するのも気持ちいいのでオススメです。公園の向かい側にはジュネーブを代表する時計メーカーのショップが並んでいます。

アクセスはバス2番・3番・6番・7番・8番・9番・10番・25番などが停車する「メトロポール Métropole」下車。

サン・ピエール大聖堂
Cathédrale Saint-Pierre

サン・ピエール大聖堂

12世紀頃建立された、尖塔がシンボルの大聖堂。

16世紀には宗教改革の中心人物ジャン・カルヴァンが約30年に渡って本拠地として使用していました。尖塔は上に登ることができ、レマン湖とジュネーブ市街を一望できます。

アクセスはバス2番・3番・6番・7番・10番、トラム12番で「モラード Molard」下車、そこから南方向に登って徒歩5分ほど。

入場可能時間は季節によって異なり、6月1日〜9月30日は月曜〜土曜9:30〜18:30と日曜12:00〜18:30、10月1日〜5月31日は月曜〜土曜10:00〜17:30と日曜12:00〜17:30。南北の塔の展望台は入場料CHF4.00。

宗教改革記念碑
Monument international de la Réformation

宗教改革記念碑

旧市街の丘を南に下ったところの、ジュネーブ大学敷地内にある記念碑。

カルヴァン、ファレル、ベーズ、ノックスら宗教改革運動の中心人物が彫られた壁像で、1917年に完成したもの。周囲は緑が多い公園で、野外大型チェスやワインを飲みながら議論するお爺さん達が集まるのんびりとした場所です。

バス3番・5番、それ以外からはトラム12番・14番・17番などで「プラス・ヌーヴ Place Neuve」下車すぐ。サン・ピエール大聖堂からは歩いて丘を下って徒歩5分ほど。

国際連合欧州本部
Palais des Nations

国際連合欧州本部

Moumou82

市街地から少し離れたレマン湖左岸にある、言わずと知れた国際連合(UN)の欧州本部。

敷地面積は広大で、ヨーロッパでここ以上の面積を持つ場所はフランスのヴェルサイユ宮殿しか無いと言われるほど。セキュリティは非常に厳しいものの、見学ツアーも随時催行されているので興味のある方は貴重な経験になるかも。

アクセスはバス5番・8番・11番・22番・28番・F・V・Zの各系統、トラム15番で、「ナシオン Nations」下車。周囲にも国際機関が多く集まり、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、WHO(世界保健機関)などがあります。

内部の見学はガイドツアーのみで、季節によって催行時間が異なります。基本的に10:00〜12:00・14:00〜16:00で、7月・8月は10:00〜17:00となります。入場にはパスポートの提示が必要で、入口はアヴェニュ・ド・ラ・プレニー通り(Ave. de la Pregny)14番地の門から。

入場・ガイドツアー料金はCHF12.00で、団体でなければ予約は不要です。

※会議日程や要人滞在中など、突発的にガイドツアーが休止になることが多いので注意が必要です。

国際赤十字・赤新月博物館
Musée international de la Croix-Rouge et du Croissant-rouge

国際赤十字・赤新月博物館

ジュネーブ生まれのジャン・アンリ・デュナン(Jean Henri Dunant 1828-1910)が創設した国際赤十字委員会

国境や民族の別け隔てなく平和への願いを込め医療活動に従事する彼らを称え、またその歴史や現在の活動などをインタラクティブに紹介する博物館。ジュネーブ市内の小学校で必ず社会見学で訪れる場所でもあります。

バス8番・28番・F・V・Zの各系統で「アッピア Appia」下車すぐ、国連前広場のバス停(Nations)からはアヴェニュ・ド・ラ・ペ(Ave. de la Paix)の坂道を上がること徒歩5分ほど。

開館時間は10:00〜17:00で火曜日と12月24日・25日・31日、1月1日は休館。入場料はCHF10.00。

シテ・デュ・タン(スウォッチ社博物館)
Cité du Temps

シテ・デュ・タン(スウォッチ社博物館)

モンブラン橋からルソー島を挟んだもうひとつむこうの橋の上にあり、もともと取水所や水力発電所だった建物を改装したもので、2005年からはスウォッチ社が所有する博物館となっています。

もちろん展示は時計がメインで、圧巻は1983年以降のスウォッチの全モデルの展示「ラ・コレクション・スウォッチ La Collection Swatch」。グループ会社であるオメガやロンジンなどの有名ブランドの展示や、発表会などが行われることもあります。

2011年にはビストロ「オー・フィル・デュ・タン Au Phil du Temps」がオープンしました。

コルナヴァン駅から徒歩約10分、バス2番・3番・4番・5番・6番・7番・10番・19番・36番・D系統、トラム12番・14番・18番の「ベレール Ber-Air」下車、川沿いを湖方向に歩いて徒歩3分。開館時間は9:00〜18:00で、年中無休。

サレーヴ山(フランス領)
Mont Salève

サレーヴ山(フランス領)

ジュネーブ市街からならどこからでも見える、岩が横縞状になって見える山がサレーヴ山。

ここはフランス領ですが、コルナヴァン駅や国連周辺を発着する8番のバスで簡単にアクセス可能。バスを降りてしばらく表示に従って歩くとロープウェー乗り場があり、山頂まで約5分で行くことができます。山頂の展望台からはレマン湖、ジュネーブ市街、コワントラン空港、ジュラ山脈が一望でき、レマン湖が三日月状にカーブしている地形がよく見えます。

アクセスはコルナヴァン駅などからバス8番「ヴェリエ・ドゥアン Veyrier-Douane」行きで終点まで行き、Salèveの標識に従ってロープウェー乗り場まで徒歩約10分。

運行時間は5月〜9月は毎日9:30〜19:00(木曜〜土曜は23:00)、4月・10月は火曜〜日曜9:30〜18:00(イースターマンデーは運行)、3月・11月は土曜・日曜9:30〜17:30で、12月は運休。料金は往復€10.70。ジュネーブのバスとロープウェーのコンビネーションチケット(Title Combineé TPG)はCHF19.00(ジュネーブ市内のTPG窓口Point de Venteで購入可能)。

シャモニー・モンブラン(フランス領)
Chamonix Mont-Blanc (France)

あの有名なモンブランはフランス領ながら、ジュネーブから日帰り圏内にあるので、滞在中に行くことも可能。

モンブラン観光のベースとなるのはシャモニー(Chamonix)の町で、ジュネーブからはバスで約2時間。OUIBUSとTransdev Haute-Savoieの2社がジュネーブ・バスターミナル(Gare Routière)やジュネーブ空港から1日数本運行していますが、季節によって運行本数が変わるので注意。

シャモニーからはロープウェーでエギーユ・デュ・ミディ(Aiguille du Midi 3777m)展望台へ上がることができ、間近にモンブランを眺めることができます。

また、エギーユ・デュ・ミディからは国境が近いイタリアのプンタ・エルブロンネル、クールマイユールへ抜けることも可能。シャモニーから列車(モンブラン・エクスプレス)でスイス領マルティニに抜けることもできるので、ジュネーブに戻らずにツェルマット方面へ行くこともできます。

ジュネーブのオススメホテル

スイスツアーズが厳選したジュネーブのホテルをご紹介します。

スイスツアーズではご案内するホテルに一定の基準を設け、どれだけ安くてもその基準を下回るホテルをご案内することはありません。

「ただ泊まるだけ」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、泊まるホテルは意外と印象に残るものです。

ワーウィック
WARWICK

ジュネーブのホテル、ワーウィック

ジュネーブ・コルナヴァン駅(中央駅)の東側斜め正面にあるホテルです。正面出口から出るとすぐ左に見えるのでアクセスも簡単。
レストランやカフェも周囲に多く、レマン湖・モンブラン橋・シャモニー行きバスターミナルへは徒歩5分程度です。
Rue de Lausanne 14, 1201 Genève
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ブリストル
BRISTOL

ジュネーブのホテル、ブリストル

コルナヴァン駅(中央駅)からレマン湖・旧市街方面へ延びるモンブラン通りに面した4つ星ホテル。
中心部や旧市街の観光は徒歩でほぼ行くことが可能。湖沿いの遊歩道がすぐ近くなので、朝の散歩もオススメ。
シャモニー方面へのバスターミナル(Gare Routiere)が徒歩1分で便利。
Rue du Mont-Blanc 10, 1201 Genève
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エーデルワイス
EDELWEISS

ジュネーブのホテル、エーデルワイス

コルナヴァン駅(ジュネーブ中央駅)から約700メートル、ナヴィガスィオン広場にあるホテルです。
フランス語圏の都市部では珍しいスイスの山岳地域をイメージしたホテルで、併設レストランではフォンデュなどスイス料理が楽しめます。
Place de la Navigation 2, 1201 Genève
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メトロポール
MÉTROPOLE

ジュネーブのホテル、メトロポール

湖沿いのイギリス公園に面している5つ星ホテルで、周囲はジュネーブのショッピングエリア。
オススメはなんといっても大噴水や市街地の夜景の見える湖側の部屋。
コルナヴァン駅からはバス6番・8番・9番・27番でプラス・デュ・ポー(Place du Port)下車、逆方向の場合はメトロポール(Métropole)下車。
Quai du Général-Guisan 34, 1204 Genève
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ル・リシュモン
LE RICHEMOND

ジュネーブのホテル、ル・リシュモン

1875年創業の伝統と格式ある5つ星で、チャップリン、ルイ・アームストロング、ソフィア・ローレンなどの数々の著名人が愛するホテルとして知られています。
もとは重厚な雰囲気のクラシカルなスタイルでしたが、2007年に全面改装し最新の設備を導入し、ビジネス利用にも適しています。
ジュネーブ・コルナヴァン駅までは徒歩6〜7分、旧市街方面へも橋を渡って5分と市内のおおよそのところは歩いて行くことができる立地。
バスもモンブラン橋周辺から各線利用しやすいので便利です。
Rue Adhémar-Fabri 8-10, 1201 Genève
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フォーシーズンズ・デ・ベルギュ
FOUR SEASONS DES BERGUES

ジュネーブのホテル、フォーシーズンズ・デ・ベルギュ

レマン湖の水がローヌ川へ流れ出す地点にあるルソー島を目の前に望むラグジュアリーホテル。
1834年にオープンした「オテル・デ・ベルギュ」は当時スイス最大のホテルで、ラグジュアリーホテルの著名デザイナーであるピエール=イヴ・ロションが監修した全面リノベーションが2005年に行われています。
ミシュラン1つ星のイタリアン「イル・ラーゴ」、日本料理「IZUMI」での食事や、陽の光が差し込む屋上のスパ「Spa Mont Blanc」も滞在中に試していただきたいところ。
Quai des Bergues 33, 1201 Genève
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