ルガノ(Lugano)はスイス南部ティチーノ州にある、イタリア語圏で最大の都市。
イタリアとの国境に沿って複雑に入り組んだルガノ湖の湖畔にあり、スイスにありながら温暖な気候のため年中リゾート気分を味わうことができる場所です。
公用語はイタリア語で、ドイツ語・フランス語はあまり通じない場合が多く、むしろ英語の方が通じることが多いことも。
ルガノの基礎データ | |
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基礎自治体 Gemeinde/Commune/Comune |
ルガノ Lugano |
所属州 Kanton/Canton/Cantone |
ティチーノ州 Cantone Ticino |
郵便番号 Postleitzahl/Code postal/Codice Postale |
6900-6979 ※飛び番号あり |
標高 Höhe/Altitude/Altitudine |
275m |
人口 Einwohner/Population/Abitanti |
63,580人(2015年) |
行政ウェブサイト | www.lugano.ch |
ルガノへのアクセス・交通
ルガノ駅
Stazione FFS Lugano
ルガノ中心部からの西寄りの高台にあるスイス国鉄の駅。
駅前の道路を渡るとルガノ湖を見渡せるちょっとした展望台になっていて、歩道を下っていくとそのまま町の中心に出られます。
駅から中心部のチョッカーロ広場(Piazza Cioccaro)までケーブルカー(フニコラーレ Funicolare)が早朝〜深夜まで頻繁に運行しているので荷物があっても安心。大抵駅前にタクシーも数台待機しています。
各地からの所要時間は最速で、チューリッヒ中央駅から2時間39分、バーゼルSBB駅から3時間41分、ベルンから3時間45分、ミラノ中央駅から1時間2分(スイス国内はいずれもIC/ICN利用、ミラノはECを利用した場合)。
ルガノ・アーニョ空港
Aeroporto Lugano-Agno
ルガノ市街地から西へ山をひとつ挟んだ、アーニョ、ビオッジョ、ムッツァーノの3つの村にまたがる地方空港。
SWISS(チューリッヒ)、ダーウィン航空(ジュネーブ、季節運行でイタリア各地)などのフライトがあります。
空港アクセスはフライトに合わせて運行されるシャトルバスが便利で、料金は空港〜ルガノ駅(CHF8.00)、空港〜ルガノ中心部(CHF10.00)など。「中心部」とざっくりな行き先ですが、事前にリクエストすれば要望に応じて中心部のホテルや広場を指定することが可能。タクシーの場合所要10分〜20分で、空港〜ルガノ駅でCHF30.00、〜中心までCHF35.00の固定料金制です。
ミラノ・マルペンサ空港(イタリア)
Aeroporto Milano Malpensa
ルガノは日本との直行便があるイタリア・ミラノのマルペンサ空港から直線距離で約45キロほどの距離にあります。
もしルガノやティチーノ州をメインに旅行されるのであれば、チューリッヒ空港を利用するよりもこちらのほうが時間的にも効率が良い可能性があります。
特に2020年夏ダイヤからは従来のアリタリア航空(東京/成田〜ミラノ/マルペンサ)に加え、ANA(東京/羽田〜ミラノ/マルペンサ)の運航が始まり、スイス南部へ直接アクセスする場合は利用価値が上がってきました。
空港へのアクセスはシャトルバスを2社が運行していて、Giosy Tours社のベリンツォーナ駅〜ルガノ駅〜キアッソ駅〜マルペンサ空港(ターミナル1・2)ルートが便利。ルガノ〜マルペンサ空港の所要時間は約1時間10分で、1日7往復・2時間おきに運行しています。
乗車券はルガノ・キアッソ〜マルペンサ空港でCHF35.00、ベリンツォーナ〜マルペンサ空港はCHF40.00。
ルガノの市内交通
ルガノの市内交通はルガノ市交通局(TPL Transporti Pubblici Luganese)によって運営されているバス15路線、ケーブルカー1路線。バス路線のうち2路線はパーク・アンド・ライド利用者用の郊外駐車場〜市内のシャトルバスです。
料金はゾーン+時間制で、チケットは停留所の券売機、駅などのチケット窓口で購入可能。
ティチーノ州はスイス国内としてはやや鉄道路線が少ないエリアで、ルガノ周辺やティチーノ州内の郊外・中距離路線はARL社(Autolinee Regionali Luganesi)のバスやポストバスを利用します。。特にポストバスはティチーノ州内だけで69路線もあるので、鉄道路線のないエリアへ行く時に重宝します。
主なチケット・パス類
チケット・パスの種類 | 有効期間 | 有効範囲 | 料金 |
---|---|---|---|
Percorso breve | 30分 | ゾーン1つの中で一方向のみの移動 かつ、4停留所以内(※1) |
CHF2.00 |
Biglietto Singolo 1 Zona |
1時間 | 出発地のゾーン内のみ有効 | CHF2.50 |
Carta Giornaliera 1 Zona |
始発〜終発 | 出発地のゾーン内のみ有効 | CHF7.50 |
※1:乗車区間が2キロに満たない場合は6停留所分まで乗車可能。また、このチケットは列車には利用できません。 |
ルガノを含むティチーノ州内とグラウビュンデン州モエザーノでは、バス・トラム・湖船等の公共交通機関とスイス国鉄の料金が統一されています。このネットワークは「アルコバレーノ Arcobaleno」といい、停留所や券売機のゾーンマップなどにロゴが掲示されています。
利用時に有効なスイストラベルパス、当日の日付記入済みのスイストラベルパスフレックスがある場合は始発〜終発までフリーパス。有効なハーフフェアカードは割引適用になりますが、半額ではなく割引なので注意。
ルガノの主な見どころ
ルガノの町自体はコンパクトなので、歩きだけでじゅうぶん見て回ることが可能。
駅から湖の方向へどんどん下っていきましょう。
ケーブルカーの下の駅があるチョッカーロ広場周辺が最も賑わうエリアで、さらに進むと湖のほとり、噴水のあるマンゾーニ広場に出ます。ここには遊覧船乗り場があるので、夏はちょっとしたクルージングもオススメ。
ルガノ湖
Lago di Lugano
スイスとイタリアにまたがる氷河湖(太古の氷河によって削られてできた地形)で、細長く複雑な形をしています。
総面積48.7平方メートルのうち、63パーセントがスイス領、37パーセントがイタリア。また、完全にスイス領に囲まれたイタリアの飛び地「カンピオーネ・ディタリア Campione d'Italia」があるなど国境も実に複雑。
ルガノからミラノ方面へ南へ向かうと、メリデ付近でスイス国鉄の線路と道路が湖を横切りますが、陸地部分が細長く湖の中心へせり出してい「橋」の部分はわずか50メートルほどという不思議な構造になっています。車窓から見ると湖面ギリギリの高さの景色が両側に広がるので、まるで湖の上を走っているように見えます。
スイス・ミニチュアール
Swissminiatur
Swissminiatur
ルガノの南、メリデ(Melide)にある、スイス国内のあらゆる都市や名所が1/25サイズで屋外展示されているテーマパークで、東武ワールドスクエア(栃木県)やマドローダム(オランダ・デンハーグ)とコンセプトは同じ。
季節によって開園時間が異なり、3月〜10月は9:00〜18:00の営業。例年10月下旬〜1月上旬は休園。入場料は大人CHF19.00、6〜15歳の子どもはCHF12.00。
モンテ・サン・サルヴァトーレ展望台
Monte San Salvatore
ルガノの市街地と湖、そして遠くのアルプスが見渡せる展望台。
小さな赤いケーブルカーで山頂まで行くことができるので、気軽に訪れることができます。残念なのはケーブルカーと山頂展望台が季節限定営業なので夏しか楽しめないことですが、ティチーノの夏の空と湖の青さは絶景なので、この時期に訪れる際はぜひ。
アクセスはルガノ駅からバス1番もしくはスイス国鉄のキアッソ方面行きローカル線でパラディーソ駅(Stazione Paradiso)まで行き、北方向へ坂を下るとケーブルカー(Funicolare)の駅があります。
フォックスタウン・アウトレット
Foxtown Factory Stores
FoxTown Factory Stores
ティチーノ州南部のメンドリシオ(Mendrisio)にある周辺地域では最大級のアウトレットモール。
バリー、グッチ、ドルチェ&ガッバーナ、プラダ、フェラガモ、ヴェルサーチ、ディーゼル、リーヴァイス、トミーヒルフィガーなど約160ブランドが出店しています。日本人スタッフも常駐しているので安心してお買物できます。
尚、スイスの付加価値税(8%)の払い戻しは1店舗での買い物がCHF300.00以上からとなります。
営業時間は毎日11:00〜19:00で、1月1日・復活祭の日曜日・8月1日(スイス建国記念日)・12月25日、26日のみ休業。
アクセスはルガノ・ベリンツォーナからキアッソ(Chiasso)行きRegio/S10でメンドリシオ(Mendrisio)へ。ルガノからは所要19分。駅からは徒歩10分もしくはタクシー。