ゴールデンパス・パノラマ急行の旅

ゴールデンパス・パノラマ急行はいわゆる「ゴールデンパス・ライン」の一部、モントルー〜ツヴァイジンメン間を走る観光列車です。「ゴールデンパス・ライン」そのものはこの先インターラーケン、ルツェルンと続いていきます。

ここでご紹介する「ゴールデンパス・パノラマ急行」はモントルー・オーバーラント鉄道（MOB Chemin de fer Montreux - Oberland Bernois）が運行していて、氷河急行やベルニナ急行と同じようなタイプの窓を極限まで大きくした客車と先頭車両が名鉄や小田急のような全面ガラス張りとなった車両で運行される「ゴールデンパス・パノラミック Goldenpass Panoramic」と、古き良き時代の列車の旅を彷彿とさせる、ノスタルジックな「ゴールデンパス・クラシック Goldenpass Classic」の2タイプで運行されています。

レマン湖方面からインターラーケン方面への移動は本来はローザンヌ・ベルン経由が時間的には早いですが、このルートを経由してもそれほど大きなロスはなく、ゆっくり車窓を楽しむことができるので、移動の手段のひとつとしても使えるのもポイント。

氷河急行やベルニナ急行に比べると走行区間も短く、標高もさほど高くないところを走るので一見地味なようにも見えますが、山間の牧草地や、チーズの名産地、高級山岳リゾートとスイスの良さを凝縮したような、いかにもスイスらしい路線のひとつ。

シヨン城や毎年7月頃に開催されるジャズフェスティバルで有名な湖畔の町モントルーを出発すると、グリュイエールチーズで有名なグリュイエール地方に入り（グリュイエールの町はこの路線より少し北にあります）、国際熱気球フェスティバルが行われるシャトー・デー、世界のセレブが別荘を構えるリゾート地グシュタードを経て、ジンメ川が二手に分かれるツヴァイジンメンに到着します。

MOBの路線はここで終わり、「ゴールデンパス・ライン」はこの先シュピーツ、インターラーケン、ブリエンツ、マイリンゲン、ルツェルンへと続いていきます。