おそらくスイスに行かれたことがなくても、「スイスの物価は高い」、とどこかで聞かれたことがあるのではないでしょうか。
ハイ、実際に物価は日本よりも高いです。
というのもスイスでは平均賃金が非常に高く、高収入の人の割合が多いため、物価もそれに伴って高くなっています。例えばファーストフードやレジ打ちのアルバイトでも時給20CHF前後ということはよくありますので、1日7時間・1ヶ月で20日働いたとして2,800CHF、つまり約30万円近くの収入が得られるということになります。
ただ、スイス国外から来る旅行者にとっては関係のない話で、スイス旅行の大きなネックにもなりかねないのですが、実際にはどんなものなのか、こちらでご紹介したいと思います。
食事・外食編
やはり旅行で気になるのは、食費がいくらかかるのか、ということ。
日本のように安いファーストフード店などがそれほど多くあるわけではない上にそれも結構高いので、基本的にここは安くあげるのには限界があります。
有名な話として、スイスのマクドナルドでビッグマックセットはいくらするのか、というのがあります。店舗によって微妙に値段が違うことがありますが、標準価格はMセットで13.00CHF。つまり、約1,500円です。高いですね。
今度はスターバックスを見てみましょう。スイス国内には至るところにスターバックスがあり、メニューも日本とほぼ同じです。こちらも店舗によって値段が違いますが、スターバックスラテ(トールサイズ)を注文すると、大体CHF7.00前後、つまり850円ほど。日本だと370円なので、倍以上することになります。
これらには日本の消費税に相当する付加価値税(VAT/MwSt)が8%掛かっています。外食は軽減税率対象外で、隣国ドイツの19%などに比べると税率は低いですが、それを差し引いてもこの値段なので、いかにスイスの外食が高いのかというのが分かると思います。
一般的なレストラン(高級ではない普通の)で前菜・メイン・デザートとワイン2〜3杯、で食事をしたとして、1人あたり50〜60CHFといったところですが、これは注文するメニューにもよるので参考になるかどうか微妙なところです。ただ、少なくとも外食は日本よりも費用が掛かってしまう、というのはおおよそお分かりいただけるのではないかと思います。
食事・スーパーマーケット編
外食するとそんなに掛かるなら、いっそスーパーで食料調達してサンドイッチでも作ろうか、という方もいらっしゃるかもしれません。
実際のところ、節約派にはそれは非常に有効です。
「食事・外食編」でも少し触れていますが、スイスには軽減税率制度があり、スーパーで売っている食料品は基本的に軽減税率対象で、食料品・飲料(アルコール除く)は2.5%です。
スイスでは日本のような24時間営業のコンビニはありませんが、そこそこの田舎でもMIGROSやCOOPといったスーパーがあります。営業時間が短く、日曜休みのところもあるので不便な部分はありますが、ここで食料調達をすると安上がりです。
これは町中のパン屋でも同じですが、パンは大抵1〜2CHF程度で手に入りますし、口にあうかどうかは別として、菓子パンのようなものも2〜3CHFで豊富にあります。
特にツェルマットやグリンデルワルトなど山岳地帯で展望台に行ったり、ハイキングに行ったりされる方は、こんな感じでサンドイッチを作って、絶景を見ながらお弁当タイムというのも良いものです。観光客でぎゅうぎゅう詰めのレストランで、選択の余地のない高いセットメニューを食べるよりも遥かに思い出に残るような気がします。