モントルーはレマン湖の東端、ローザンヌから続くワイン向けのブドウの畑地帯(ラヴォー地区)の東の端に位置する町で、元々は古くからのヨーロッパで人気の高級リゾート。シャトー・デー、グシュタードと続く高級リゾート街道の玄関口でもあります。
毎年7月に行われる「モントルー・ジャズフェスティバル Festival de Jazz de Montreux」は世界的に有名イベント。また、12月にはスイスのフランス語圏では最大規模のクリスマスマーケット&イベント「モントルー・ノエル Montreux Noël」も開催されます。
2007年にユネスコ世界遺産に登録された「ラヴォー地区の葡萄畑 Lavaux, vignoble en terrasses」に含まれる各地へも近く、レマン湖周辺地域の観光の拠点として長めに滞在するのもオススメ。
モントルーの基礎データ | |
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基礎自治体 Gemeinde/Commune/Comune |
モントルー Montreux |
所属州 Kanton/Canton/Cantone |
ヴォー州 Canton Vaud |
言語 Sprache/Langue/Lingua |
フランス語(スイス・ロマンド) |
郵便番号 Postleitzahl/Code postal/Codice Postale |
1820 |
標高 Höhe/Altitude/Altitudine |
390m |
人口 Einwohner/Population/Abitanti |
26,629人(2016年) |
行政ウェブサイト | www.montreux.ch |
モントルーへのアクセス・交通
モントルーへは列車で入るのが最もスムーズ。スイス国鉄のモントルー駅はジュネーブ・ローザンヌとブリーク・ミラノ間の重要な幹線上にあり、ユーロシティ(EC)を含む優等列車がほとんど停車します。ローザンヌから約20分、ジュネーブから約1時間。ベルン、バーゼル、チューリッヒ方面からはローザンヌで乗換。
また、モントルーはルツェルンまで続く「ゴールデンパス Goldenpass」の起点で、「ゴールデンパス・パノラマ急行 Golden Pass Panoramic」の始発駅もここ。
シヨン城
Château de Chillon
シヨン城はモントルー市街地から東へ湖沿いの歩道を30分ほど歩いたところにある、湖に浮かぶ古城。
この場所はグランサンベルナール峠を挟んでイタリアとフランス方面を結ぶ街道上にあり、そこを通過する物品に対して関税をかけるため設置された関所がシヨン城の始まりとされています。
一帯がサヴォワ家の支配下にあった11世紀〜13世紀にかけて大規模な拡張・改装工事がピエール・メニエールによって行われ、現在のような姿になりました。19世紀にはオリジナル設計書に沿った大規模な修復工事が行われ、非常に良い状態で現存する古城のひとつです。16世紀には宗教改革者フランソワ・ボニヴァルが4年間幽閉されていたことでも知られ、イギリスの詩人バイロンが詠った「シヨンの囚人」とは彼のこと。
開館時間は9:00〜19:00で、3月と10月は9:30〜18:00、11月から2月は10:00〜17:00となり、1月1日と12月25日は閉館。入場料はCHF12.00で、有効なスイストラベルパス・スイストラベルパスフレックスがあると入場無料。
アクセスは徒歩か、モントルー駅から少し湖側に下ったところにあるバス停留所もしくはそれ以東の湖沿いの道路の停留所からバス1番(ヴィルヌーヴ Villeneuve方面行き)に乗って、シヨン(Chillon)下車。スイス国鉄のRegio利用の場合は、ヴィルヌーヴ方面行きで2つ目のヴェトー・シヨン(Veyteau-Chillon)で下車、徒歩5分。
モントルー・ジャズフェスティバル
Festival de Jazz de Montreux
毎年7月初旬の16日間、主にモントルー市街地の2会場で開催される国際的に有名なジャズフェスティバルで、世界3大ジャズフェスにも数えられます。
初期ではチャールズ・ロイド、キース・ジャレット、エラ・フィッツジェラルドといった面々がフェスの地位を確固たるものにし、1973年にはモダンジャズの帝王マイルス・デイヴィスが参加。1980年代以降になると世界各地のフェスや他ジャンルとのコラボレーションが活発になり、ジェームス・ブラウンやエリック・クラプトン、デビット・ボウイ、ビヨーク、ペットショップボーイズ、ビースティ・ボーイズ、ノラ・ジョーンズらが参加。2007年には日本から東京スカパラダイスオーケストラが参加したのも記憶に新しいところ。
毎年作られるポスターにも注目で、過去にはアンディー・ウォーホルやキース・ヘリングといった大物が担当したことも。
メイン会場は「オーディトリアム・ストラヴィンスキー Auditorium Stravinski」と「マイルス・デイヴィス・ホール Miles Davis Hall」、「カジノ・バリエール Casino Barrière de Montreux」で、その他市街地各所でも無料イベントが多数開催されています。
音楽好きにはたまらない16日間ですが、モントルー中のホテルが期間中は明らかにキャパオーバーなので、ローザンヌやジュネーブから通いにするのもひとつの手。
ロシェ・ド・ネ
Rochers de Naye
モントルーから登山鉄道(MGN鉄道)で上がることができる標高2000メートルの展望台。
頂上には展望台のほかレストランもあり、眼下にはレマン湖とモンブラン、澄んだ日には遠くアイガーの姿も見ることができます。また、世界中のマーモットを集めて飼育している「マーモット・パラダイス Marmot Paradise」もあります(冬眠してたらごめんなさい)。
ここからモントルーまでの下りを歩いていくことも可能で、全長13キロほどのハイキングルートが整備されています。疲れたら途中で列車に乗ってもOK。
MGN鉄道は通年運行で、モントルー〜ロシェ・ド・ネ間は約50分。モントルー駅の8番線に発着します。
料金・割引情報
モントルー〜ロシェ・ド・ネ往復:大人CHF70.00
スイストラベルパス・トラベルパスフレックス:50%割引(有効適用日のみ)
ハーフフェアカード・GA:50%割引
モントルーのオススメホテル
スイスツアーズが厳選したモントルーのホテルをご紹介します。
スイスツアーズではご案内するホテルに一定の基準を設け、どれだけ安くてもその基準を下回るホテルをご案内することはありません。
「ただ泊まるだけ」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、泊まるホテルは意外と印象に残るものです。
グランド・スイス・マジェスティック
GRAND HOTEL SUISSE MAJESTIC
モントルー駅の正面にあり、駅と湖に挟まれた立地の4つ星ホテルです。
町側と湖側の部屋がありますが、ここはぜひ湖側のお部屋をオススメします。
レマン湖とフランス側の山々、行き交う船を部屋から一望できます。
Avenue des Alpes 45, 1820 Montreux
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フェアモント・ル・モントルー・パレス
FAIRMONT LE MONTREUX PALACE
スイス全体を見ても5本の指には確実に入るほど世界的に評価が高く、ジャズフェスティバル期間中は非常に部屋の 確保が難しくなります。
庭の芝生が気持ちよく、夜はサロンやレストランで優雅に過ごすのがオススメ。
レマン湖ビューのお部屋からは湖はもちろん、遠くフランスのアルプスを見渡すことができます。
Av. Claude-Nobs 2, 1820 Montreux
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レネ・カプ
RENÉ CAPT
モントルーの中心から少し南寄り(シヨン城方向)の湖沿いにあるラグジュアリーホテルです。
ラグジュアリーとはいっても気取った感じではなく、どちらかといえばカジュアルな雰囲気。
ホテルからすぐ出られる湖沿いの遊歩道(Quai des Fleurs)を朝や夕方に散歩するのもオススメ。
Rue de Bon-Port 35, 1820 Montreux
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